アラスカンマラミュートの莱夢のものがたり「第32話 莱夢、JKCチャンピオンになる」です。

アラスカンマラミュート Prime Snow 〜莱夢といた日々〜

 第32話 莱夢、JKCチャンピオンになる 

 莱夢と一緒に楽しくショーリングを走る・・・。方向転換してからは、肩の力が抜けてとても楽になった。莱夢自身も少しずつ以前の走りを取り戻し、明るく元気よく、堂々とリングをラウンドするようになっていった。もちろん、それがすぐに結果に結びつくものでもなかった。でも、莱夢が莱夢らしく走ってくれることが、何よりの喜びへと変わっていった。

 2003年のアジアインタナショナルドッグショーで、莱夢は昨年と同じ子と競い、同じように2席になった。でも、結果は同じでも、気持ちはまったく違っていた。莱夢の走りは今までで一番よかったと思う。私達は、今までにない一体感を感じていた。細いリードを通して、莱夢の信頼と安心が伝わってくる。この感覚をずっと待っていたんだ。それでも、ドッグショーに出陳する回数は格段に減っていた。まず、近場しか行かない。それに、莱夢のテンションが少しでも落ちると、無理に出陳しなくなっていた。

アラスカンマラミュート 画像 2003年12月6日、緑山スタジオで開催されるクラブ連合会展も、出陳するかどうか迷っていた。ヒートが終わった直後だし、申し込み期日までギリギリだし・・・。しかし、母の「近いから行ってみれば」の一声で出陳を決心した。当日は小雨が降りそうなあいにくの天気。莱夢のテンションが低ければ、途中で帰ってきてもいいや・・・。会場は広く、パドックの裏手には広大な空き地が広がっていた。審査が始まるまで、莱夢と一緒にボールで遊んだり、かなり気楽に過ごした。

アラスカンマラミュート 画像 マラミュートの牝の出陳は莱夢のみ。莱夢は不戦勝のままグループ選に進む。クラブ連合会展では、日本犬は第11グループとなるため、同じ第5グループの出陳犬はハスキーとポメラニアンだった。リングサイドでは、すでにハスキーのBOBがスタンバッていた。スチュワードにゼッケンを確認してもらい、あとは入場を待つばかり。ところが、ここで信じられない事態が起きた。ポメラニアンのBOBが欠場したのだ!グループ選に臨むのは、ハスキーと莱夢のみ。グループ選の場合、2席までは入賞となり、M.CCが発行される。つまり、勝って1席になっても、負けて2席になっても、M.CCをゲットできる事態になったのだ。なんというカミサマの気まぐれ・・・。本当に信じなれない・・・。莱夢はリングを楽しそうに走り、2席入賞となった。スチュワードがロゼットと濃いピンク色のM.CCを手渡してくれた。この瞬間、莱夢はチャンピオンシップをフィニッシュした。

 長かったショーチャレンジは、「JKCチャンピオン完成」というカタチで終結を迎えた。終わってみたら、揃ったCCはすべてM.CC!最後まで諦めず、莱夢を信じて二人五脚(?)でここまでこれて、本当によかった・・・・。ちゃんと競って、勝ってチャンピオン完成を迎えたかった気もする。でも、「勝ち負け」よりも「楽しむこと」にショーの意義を見出した私達には、かえってふさわしいフィニッシュだったのかもしれない。