第32話 莱夢、JKCチャンピオンになる 

莱夢と一緒に楽しくショーリングを走る・・・。方向転換してからは、肩の力が抜けてとても楽になった。莱夢自身も少しずつ以前の走りを取り戻し、明るく元気よく、堂々とリングをラウンドするようになっていった。もちろん、それがすぐに結果に結びつくものでもなかった。でも、莱夢が莱夢らしく走ってくれることが、何よりの喜びへと変わっていった。 2003年のアジアインタナショナルドッグショーで、莱夢は昨年と同じ子と競い、同じように2席になった。でも、結果は同じでも、気持ちはまったく違っていた。莱夢の走りは今までで一番よかったと思う。私達は、今までにない一体感を感じていた。細いリードを通して、莱夢の信頼と安心が伝わってくる。この感覚をずっと待っていたんだ。それでも、ドッグショーに出陳する回数は格段に減っていた。まず、近場しか行かない。それに、莱夢のテンションが少しでも落ちると、無理に出陳しなくなっていた。 ![]() ![]() 長かったショーチャレンジは、「JKCチャンピオン完成」というカタチで終結を迎えた。終わってみたら、揃ったCCはすべてM.CC!最後まで諦めず、莱夢を信じて二人五脚(?)でここまでこれて、本当によかった・・・・。ちゃんと競って、勝ってチャンピオン完成を迎えたかった気もする。でも、「勝ち負け」よりも「楽しむこと」にショーの意義を見出した私達には、かえってふさわしいフィニッシュだったのかもしれない。 |
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